上手に土地探しをするために!第3話【全4話】
「なかなか土地が見つからない。」
そうなんです。土地探しは残念ながら売り手優位でスタートします。
土地は世界に2つと同じものがない。しかも不動産業者が売主から売却依頼を受けており、その業者を通さないと買うことができないものです。
買い手の立場は、売っていただかないといけない立場なので少々弱い。
そのような関係の中で「この土地はここが嫌!」「あの土地は高い。」「もっと別の土地を!」などとしつこく言えば、不動産業者も「こんなうるさい買い手はほっといて、もっと楽な買い手に紹介しよう。」ということになります。
つまり、「あなたのハードルが高過ぎると、なかなか良い土地が見つからない。」のです。
では、一体どうしたら土地が手に入るの?
土地を探している場所の近くの不動産屋さんを廻りましょう。
まずは情報収集です。
ただ、ここで気をつけないといけないのは、あたかも情報収集だけをしに来ているという素振りを見せてしまうと、不動産屋さんも適当な対応でしか接してくれないので
「買う気がある!」
という本気の雰囲気で臨むのがとても大事なことです。
「このエリア、この坪数、この価格ならすぐ買います」くらいの意気込みを見せないと、他の人と同じ扱いになってしまいます。
先程も言いましたが、ハードルが高過ぎるのはダメですよ。きちんとした相場に基づいて話をしないと相手にされませんから気を付けて下さい。
ここは大人になって、不動産業者をなだめて、おだてて、気分よく仕事をしてもらって良い情報を入手する方が得策だと思います。
不動産業者を味方に付ける。業者から見て可愛らしい客になる。不動産業者も人間です。良い土地情報は、そんな初歩的なことで見つかることもあります。
それでもやっぱり見つからない・・・
人気エリアではあなたが欲しいと思っているような、ちょうどいい土地情報は非常に少ないです。
出てきたとしても、価格が高すぎる、建築条件付き、などで手が出せません。
そうこうしているうちに、月日が経ち、子供も小学校入学、なかには中学校入学になって、転校を考慮することになり、ますますエリアが限られ土地が見つかり辛くなってしまいます。
そうなってくると、家づくりそのものを諦めないといけないと思い始めます。
夢いっぱいのマイホームを手に入れよう、家族が幸せになれる家づくりをしよう、と頑張ってきたのに土地を選び過ぎた為に失敗してしまう例です。
少し思い出してください。
あなたが友人を自宅に招くとき何と言って誘いますか?
「良かったら、うちの家に遊びに来てね!!」といいませんか?
決して「うちの土地に遊びに来てね」とは言わないですよね?
もう気付かれたと思いますが大事なのは“家”であって“土地”ではないのです。
もちろん土地がどこでもいいわけではありませんよ。あなたのご家族にあった土地を見つけることが大切です。
昔から〝住めば都〟と言いますよね。どんな場所でも住んでみたら良かったと思えるものです。
逆に人気エリアで高い土地を買ったのに、隣人で苦労しているという方もいらっしゃいます。
簡単な問題をしてみましょう。
良い土地はどっち?
①南側道路の四角い土地
②東側斜面の変形地
これは①で間違いない!と思われますよね。
しかし、プロである我々は、これだけでは判断できないのです。なぜなら、土地探しにおけるもっとも大切な要素が抜けているのです。
それは、
『土地は、建物があってはじめて生きる』
ということなのです。
意味がわからないと思われるかもしれません。具体的に話をすすめると…
例えば、お休みの日を想像してください。
南側道路の四角い土地の場合、家の前から出てみると、人が歩いている可能性がありますね。リビングから見える景色は、車、近所の人の世間話をしている姿…本当にリラックスするのは難しいかもしれません。
では、東側斜面の変形地の場合、東側にリビングを持っていくと、窓を開放していても誰も見ていないのです。もし、パンツ一丁で外を眺めていたとしても、誰にも変な目で見られることはありません。もうあなただけの空間を楽しむことができるのです。
そして、最も大きなことはその土地の価格。
前者の2つならどちらが安いか一目瞭然ですよね。
つまり、
土地探しで後悔しないための方法は、
プランの書ける人と一緒に土地を見に行くことなのです。
そして、その場でどうするとこの土地が生きるかを教えてもらうことなのです。